夫婦や恋人でも時には距離を置くことが必要な時期もあります。そのため、別居してから復縁できたという話も珍しくはありません。ただし、お互いの歩みよりも求められるうえ、やはりポイントを押さえておかないと容易ではないでしょう。
復縁するには越えなくてはならないハードルがあります。まずはお互いに距離を置くことで、冷静に話し合える下地を作らなくてはなりません。自分は準備ができても、相手はまだ感情的な状態が続いているケースもあるので、あえて時間を空ける勇気も求められます。
別居するようになるには、色々な理由があります。直接的な原因ばかりではなく、日頃から気になっている細かなストレスも含め、色々な要素があるため、復縁するに当たっては、そうした部分も許しあえなくてはなりません。そのためには、感情的に和解を果たす必要があります。
まずは自分が相手を許すところから始まり、さらに二人の仲を修復してこそ復縁はうまくいきます。失敗する理由も含めて、コツやポイントを見ていきましょう。
復縁の前に状況を整理
まずは別居している期間の長さやきっかけ、相手との連絡の頻度や方法、これまでの話し合いの結果といった諸事情について整理してみましょう。現状をかえりみずにむやみに交渉しようとしても、ますます話がこじれるだけです。
ある程度の期間別居していると、その状態に慣れてきます。そうなってくると、復縁して同居を再開するのは新しい動きを強いられるわけなので、それだけのモチベーションがなくては成り立たなくなってきます。こうしたケースでは、いきなり一緒に暮らすのではなく、相手と顔を合わせて向かい合う機会を作るだけでも、心理的なハードルを下げられます。
いきなり同居しようと言われれば、二の舞になるのではないかと警戒するのも当然です。電話やメールで誠意を伝えても、それだけでは全幅の信頼を置くのは難しいでしょう。分別のある大人であれば、口先だけの言葉を真実とは捉えてくれないものです。
相手との距離を縮めるためには、直に会うのが一番です。最初は外で会うだけでもかまいません。喫茶店やレストランで会うだけなら、それほど警戒しないで応じてくれるのではないでしょうか。そこで信頼を勝ち得てから、二人で済んでいた住まいで会ったり、本格的な復縁の交渉に移るのが賢明です。
ここまでを見てみると、出会ったばかりで口説いていく過程に似ていると気付いた人もいるはずです。一度は離れてしまった心を取り戻すためには、こうした努力も必要になり、別居からの復縁は相手に声をかければ済む話ではないという事実を理解してほしいと思います。
別居した直後であれば、少し距離を置いて冷静になり、すぐに復縁を迫っても受け入れてもらえる可能性は高まります。しかし、溝が深いのであれば、手軽な方法を選ぶのは状況をより悪化させる原因になりかねません。
復縁の障害
往々にして復縁の邪魔をするのは感情です。人間は理性や打算ばかりではなく、気持ちに突き動かされる部分があるため、たとえ合理的ではないと頭では理解しながらも、突き進んでしまうケースは少なくありません。
自分が落ち着くのも簡単ではないうえ、相手の気持ちを鎮めるのはいっそう困難でしょう。しかし、別居後の対応によって不可能ではありませんし、自分の言動で相手を刺激してしまわないように気をつけるだけでも、事態が改善の方向に向かう場合もあります。
まずは、相手の立場や怒りに理解を示すのが第一歩です。自分に非がないと感じていても、時には下手に出て謝罪することで、相手を交渉のテーブルに着かせる必要もあります。復縁のためには、まず話し合えなければ問題外です。別居して連絡が途絶えている状態では、一向にうまくいきません。
自分の立場を主張する前に、相手の抱えている問題を解決することを考えてみましょう。同じ対策を立てるにしても、説明や提案の順番によって相手の納得度は変わります。実は、こうした部分が復縁できるかどうかの決め手として大きな要素となっています。
離婚も復縁もせずに別居しているのは仮の状態なので、そのままで放置しておくわけにもいきません。しかし、感情的になっていると相手と顔を合わせるのはもちろん、口を利くのもうんざりしてしまいます。そこで、理性をもって会話するための下準備として、気持ちをクールダウンするのが必須になるのです。
むやみに連絡を立て続けに入れるよりも、相手が熱くなっていると感じる場合には、時間を置くのも一つの手です。苛立ってやみくもにコンタクトを取ろうとしても、ますます相手を怒らせる結果になりかねません。
別居解消の時の約束
条件と言うと堅苦しく感じるかもしれませんが、同居を再開する際にはいくつかの約束をしておくと復縁の交渉がスムーズに進みやすい上、その後の生活もうまくいきやすくなります。
そもそも、結婚すると他人同士の同居が始まるのだから、ある程度のルールを定めておいたほうがよいでしょう。まして、一度別居を経験しているのなら、同じ条件で一緒に住み始めても、同じ結末の繰り返しになりかねません。
約束の効力としては、必ずしも厳格なルールではなく、心得程度に考えておいた方が、余裕が持ててよいかもしれません。
内容としては、ストレスを抱える前にその都度伝える、感情的にならずに解決策を話し合う、子供の前では言い争いはしない、苛立ってきたら深呼吸してから物を言う、といったものが例になります。
ただし、意固地になって約束を守らせようとするべきではありません。お互いを束縛する目的でルールを定めるのではなく、復縁してからの生活を上手に過ごすためのものなので、厳格な契約として盾にするような行為は慎んだほうがよいでしょう。失敗を繰り返すことになります。
離婚の後の復縁
結婚が継続している状況でなら復縁できるのも分かるものの、驚くのは離婚してから復縁して再婚するケースも珍しくないことです。籍が入って夫婦のままなら、なおさらハードルが低いため、別居しているとしても諦めるには早いのです。
別居を距離を置くチャンスと捉えれば、復縁できた時にうまくやっていける可能性が高まるでしょう。しかし、自分を変える決意や反省がなければ、同じ結果になりかねません。家を出たり戻ったりしていれば、離婚が近づくだけです。
離婚してしまえば、色々な人に影響が出ます。しかし、それを乗り越えてでも復縁したいを思う人がいるというのは、仮にもまだ夫婦として籍が残っている方にとって希望となるのではないでしょうか。