別居と子供の親権・扶養

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夫婦が別居する時に子供がいれば、どちらかが引き取るわけですが、お互いの同意の下に一方が引き取る場合もあれば、連れ去りに近い状態で出て行ってしまい、そのまま会えない状態になってしまうケースもあります。

別居していても離婚していないのであれば、まず子供の扶養義務は両親の双方にあります。たとえば、妻が子供を連れ去り家を出ていったとしても、夫にも扶養する義務が残っているため、養育費の支払いが求められます。妻に対しては、別居の理由等によって生活費を支払わなくてよい場合もあるものの、実際にはお金を渡してしまえば使い道を限定するのは難しいでしょう。

相手に浪費癖がある場合には、子供のために払ったお金が関係のない用途に使われてしまう見込みが大きく、たまったものではないと感じる方もいるでしょうが、扶養義務を果たさないと、悪意の遺棄と判定されてしまい、自分が責任を果たしていない側に立たされてしまうリスクもあるのです。

子供との面会

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面会を求めたところで、相手が了承してくれるとは限りません。子供に会えない状態が続く場合には、調停等の手続きを求め、法の力を借りることも検討したほうがよいでしょう。当事者同士での話し合いでは感情的になってしまい、一向に進まない場合もあるので、第三者の公正な判断を仰いだほうが迅速に結末にたどり着きやすいためです。

ただでさえ別居しているのだから、子供と一緒に暮らしていない側の親との距離は広がります。そして、子供としても会いたがっているのに、一緒に済んでいる親のエゴで面会を断っているケースもあるため、時には裁判所や法律の専門家の力を借りることも考えた方がよいでしょう。

離婚の申し出についても同様ですが、もう相手と交渉をするのも嫌になってしまい、かたくなに拒絶するだけで、子供といるのも既得権益のように感じてしまう親もいるので、そうした相手に正面から話し合いを持ちかけても、うまく運ぶとは限らないため、時には他の方法も検討しなくてはならないのです。

子供の親権と別居

お互いに話し合いがまとまって協議離婚をする場合には、親権をどちらが持つかを合意の下に決めるため、そこでうまく話がまとまれば夫でも妻でも、どちらが担当してもかまいません。問題は、どちらも譲らない時です。

調停や審判、裁判といった公的な手続きに入ると、別居中にどちらの親が子供を育てているかという現状が判断材料の一つとなります。そのため、原則として一緒に暮らしている側が有利です。

もちろん、十分な監護ができていないとみなされる場合には、逆に不利に働く場合もあるものの、一般論としては一緒に済んでいるという既成事実は大きな武器になるため、親権を獲得したいのなら、できる限り別居の際にも一緒に暮らすほうがよいでしょう。

また、別れるときにはその後の面会についても取り決めておきましょう。親権を持っていない側としては、子供に会えない状態が続いたり、別れた相手の思いで簡単に左右されるような不安定な立場は望ましくないので、面会の頻度や条件、会える時間等についても決めておくと安心です。



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